Archive for 4月, 2010

ぼくの本棚287 : 宗像真紀子/二十歳からの20年間  オウムの青春の魔境を越えて


26 4月

1994年の松本サリン事件(死者8、重軽傷者660人)、
1995年の地下鉄サリン事件(死者13、重軽傷者6300人)から
もう随分と時がたつのに、
あの時の生々しい記憶が一向に消えないのは何故だろうか。

たぶん、僕の脳が知覚している様々な社会的事件の中で、
最もおぞましいと感じているからではないか。

宗像さんはオウム真理教に入信し、信者として深く洗脳され、
ようやく自分を取り戻した時はすでに20年を経過していた。

「毎日、さまざまな種類の薬物が注射され、お酒などの潜在意識に
入りやすいものも試される薬物人体実験が二、三ヶ月続きました」

本書には入信のきっかけから、
その後の20年間の記憶がとても丁寧に扱われている。
時には正確に、時には曖昧に、
本人の感じたまま、時間も歪ませながら書かれている。

「LSDでハイになった直後、温熱修行を行うよう指示されました。
47度の高温の湯に15分間浸かることを10回繰り返すという過酷なもので、
人が付いて監視され、熱くて飛び出しそうになると頭を押さえつけられて、
浴槽に戻されました」

実際に何人も死んだ「修行」のひとつひとつに、
繰り返される洗脳に逆らえない恐ろしさが痛いほど伝わってくる。

「悪行を積んだ魂は地獄に堕ちると言って、
その恐怖により、いまだアレフ教団をやめることが
できない人もたくさんいるのです」

あなたは本書を読んでなお、
オウムにいた人たちを責め続けることができるだろうか。
その時、洗脳状態にいた人たちが、はたして
正常に考え行動することができたのだろうか。

「苦しみを作り出したのも、苦しみから抜け出すことができたのも、
じつはわたし自身の心によっていた」

という宗像さんの告白は、オウムが犯した罪の重さとは別に、
自己への妄想や執着、マインドコントロールとは何かを深く考えさせられる。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚286 : 横田尚哉/ワンランク上の問題解決の技術


21 4月

横田さんからファンクショナル・アプローチ研究所を
設立されたという連絡があり、いただいた本を改めて読み直した。

横田さんは様々な公共事業プロジェクトで徹底した改善をし、
10年間でなんと2000億円という途方も無い数字を削減した。
本書は横田流の「機能」に着目した濃密で素晴らしい解決メソッド集だ。

さらに、横田さんの人間性の素晴らしいところは、
片方で経営改善の「機能」を唱えながら、
もう一方で「いま日本を何とかしなければ、
30年後の子供たちの社会がどうなっているか」を常に考えている点だ。

「自分にできることは何か、自分しかできないことは何か」
を考えあっという間に行動する。いまの日本人には類い稀なタイプだ。

「情熱大陸」というTV番組に出演されたというから、
今日も日本のあちこちで引っ張りだこに違いない。

本書には問題に直面した時のワークショップの
生々しくスパークしている様子が節々かい間見れる。

解決手段がうまく実行されているか?
解決の手段が理解されているか?
新たな障害が生じていないか?

あなたがかかえるプロジェクトは目標や進路を見失っていないだろうか。

そんな気がする貴兄には本書をお薦めする。
少し難しいかもしれないが、
ファンクショナル・アプローチがきっと
羅針盤を取り戻させてくれるヒントを与えてくれるはずだ。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚285 : 上坂徹/600万人の女性に支持される 「クックパッド」というビジネス


19 4月

クックパッドは日本人口の5%くらいがネットで利用する「お化けサイト」だ。

なぜ「お化け」かというと、
いま流行っているポータルサイトのほとんどが
「検索サイト」か「買物サイト」で
「レシピ」という単品カテゴリーだけで
600万人もの人が日常に使うサイトなど空前絶後、世界にも類がない。

なぜそんなに人気があるのか。

その秘密は徹底して世の中のためになり、人に役立つことに他ならない。
これだけ主婦や主夫が頼りにするサイトも珍しいが
それは最初のメンバーの志にある。

当初100万人のユーザーを得てもまだ利益化には至らず
月5万円の給与しかなくても参加したという
webディレクターの話があったが
自利利他の精神に溢れたベンチャー精神だと感銘した。

人のためになることは、時間はかかっても必ず自分のためになる。
人の得になるよう徳を積めば、必ず社会から活かされる存在になる。

本書はそんな当たり前のビジネスの本質を
「レシピ」という日常生活の一コマの中で気づかせてくれる。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚284 : 佐々木毅/政治の精神


07 4月

最近マニフェスト論議が盛んだが、少し前まで日本にはマニフェストが無かった。

日本で最初の政党マニフェストは2003年の衆院選で民主党のものを僕が創った。
その頃、日本にはまだマニフェストが無く、
マニフェストとはこういうものだというスタンダードすら無かった。
多くの政治家は「マニフェストって何?」とその意味すら知らなかった。

当時ヨーロッパ諸国では駅前のスタンドで一冊600円前後で売られていたので、
色々な国の色々な政党のマニフェストを150冊位買ってきて内容を精査し、
日本の政党政治の条件を考え、様々な法律や諸条件と格闘しながら
日本流マニフェストのスタンダードを創ったのだ。
その年の流行語大賞にもなった。

その年、民主党は衆議院の議席を40議席増やした。
選挙後、色々な人が出て自分がマニフェストを創ったと言い出した。
その中には僕が会ったことも無い人もいた。
ああ、日本はこういう国なんだなと冷嘲した。
いつか機会があれば、そういう人には、政治家たちと議論した内容や
何ヶ月も徹夜して創った、想像を絶するプロセスは
どうだったのかを是非聞いてみたいと思っている。

2004年の参院選では、ついにマニフェスト無しには
選挙を戦えない状況が日本の政治全体に現れた。
その年、民主党が自民党を破り2大政党が実現し、
僕はそれ以降日本の政党選挙からは手を引いた。

最近の民主党のマニフェストを見て感じることは、
大手広告代理店の制作チームが、
マニフェストとは何かを、何一つ研究しないで、
僕が創ったマニフェストを、
フォーマットやデザインといった形の模倣だけを繰り返し、
中身を進化させないで作っていることだ。

それは内容をみれば明らかで、
大げさな表現と大言壮語が列挙され、慎重さのかけらも無い。
これはマニフェストを読んで投票した、
有権者の精神を逆撫でするような行為と言っても過言ではない。

政治にとって本当に大切なものは何か。
国民にとって参加する価値のある政治とは何か。
広告代理店はマニフェストの真意を理解し制作しているか。
制作者は政治家と渡りあえるだけの知識、知性、良識と、
政党の真意を活かす志を持っているか。

おそらくは、選挙を利権と考える広告代理店が政治家に日和見になり、
権力という魔性に犯された政治家の言うがままになり、
常識を注意するものが全くいなくなり腐敗臭が漂っているのだろう。
国民はそんなマニフェストを読まされている。

そういう意味で今年の夏の参院選は楽しみだ。
日本国民の政治に対する意識が
どれくらい成長したのかが問われる選挙になるだろう。

その前に是非読んでいただきたいのが本書だ。
日本の問題の核心は何か。
政治を支える精神的支柱は何なのか。
政治を論じる前に本書と格闘してみてはいかがだろうか。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚283 : イハレアカラ・ヒューレン/みんなが幸せになるホ・オポノポノ


01 4月

世界最大の観光地の一つ、ハワイ(hawaii)の意味をご存知だろうか。
ハ(ha)はハーという息「聖なる霊感」、ワイ(wai)は「水」、
最後の(i)は神を意味するのだそうだ。
つまりハワイは「神と息と水」のことで島の名前自体が清めのプロセスになっている。

この神の島で、400年前から言い伝えられている言葉がある。
潜在意識の苦悩を消す不思議な言葉「ホ・オポノポノ」だ。

ハワイでは潜在意識をウニヒピリ(インナーチャイルド・内なる子供)と呼んでいる。
インナーチャイルドは、愛されずに育った躾のできていない子供のようなもので
高貴な存在ではあるが、病気や苦しみ、悩みなど、
ネガティブな記憶を増幅してしまう。

ホ・オポノポノにはこのネガティブな記憶をクリーニングしてしまう力がある。
どうやるかというと
言葉でやる方法とモノや呼吸を使ってやる方法がある。

言葉は簡単だ。
「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛しています」の4つを
生活の中で言い続けるだけ。
これなら誰でも簡単に潜在意識をクリーニングすることができる。

モノはブルーソーラーウォーター、イチョウやカエデの葉、ピンクの百合や
カサブランカの花、バニラアイスなどを使う。

あなたの潜在意識はネガティブな意識が充満していないだろうか。
なぜそういう意識が生まれてくるのか考えたことはあるだろうか。
ハワイで使われる挨拶の言葉、アロハは「私は神の前にいます」という意味だ。

神聖な何かと一体化することで潜在意識をクリーニングできる。
その結果、思うように生きることができるようになり、
生活が豊かになったり、人間の本来あるべき生き方に気づく。

多くの日本人がこのような考え方に納得できるのも、
同じような神聖な場所が日本にもたくさんあり、
古代から受け継がれてきたからだろう。

あなたは心をクリーニングするのにどのような場所に行って
どんな方法で浄化しているだろうか。

編集長 尾中謙文

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