ぼくの本棚271 : 池谷裕二/単純な脳、複雑な私

18 1月

本書は脳科学の最先端を走る池谷氏が、
脳の知られざるシステムについて
母校の高校生に講義した劇的に面白い内容だ。

どうしてこの人の話はこんなにわかりやすいのだろう。
学者とは思えない平易な言葉で、
脳科学という複雑怪奇な森を優しく導いてくれる。

人はなぜ快感に弱いのか。

脳をのぞくと恋愛中かどうかがわかる。
快楽神経と呼ばれるテグメンタ(A10神経)が
恋人の写真を見ただけで反応する。

恋愛はテグメンタを活性化させ心を盲目にさせる。
この人こそが自分にとって運命の人だと奇妙な妄想が生まれる。
覚醒剤ヘロインでもテグメンタに同じ反応が起きるというのだから
脳はもともと快感に弱いのだ。

私とはなにか。
心はなぜ生まれるのか。
なぜこれが間違いないといえるのか。

無意識について何故こんなにわからないのか。

直観やセンスは基底核という部位で成長する。
突然降りてきた「神からの啓示」だと思っていたものは
実は日々の絶え間ない訓練によって生まれている。
基底核は高度な記憶を操りミスをしない完全無比な部位だ。

脳科学に興味のある方にとって、
本書は座右の書というべき奥の深い内容だ。

あなたは自分の脳についてどれくらい知っているだろうか。
あなたは自分の脳をどれくらいコントロールしているだろうか

編集長 尾中謙文

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