ぼくの本棚252:部下を定時に帰す仕事術 by 佐々木常夫

12 3月

佐々木さんから新著をいただいた。

佐々木さんは経団連理事や東レ経営研究所社長として

「ワーク・ライフ・マネジメント」を実行されている。

しかし、これは単に時間通り帰るというきれいごとではなく、

佐々木さんにとって、うつ病の妻と自閉症の長男を守るために考え出した、

究極の仕事術であり最大時間効率を貫き通した結果だ。

本書は、業務の無駄を洗い出すことで業務を半減させたり、

全体のストーリーがわかる計画書の作り方や、

見通しが立たない難しいケースはとりあえず始めてみて修正をする方がいいことなど、

内容が具体的で、すべては時間短縮と効率に結びつく。

これは全て、佐々木さんが自分の家族を守るために現場で鍛え上げたもので、決して座学ではない。

またトップの責任についても触れている。

トップは事業の目指すべき方向性がかたまるまでは、

ライン現場に仕事をおろしてはいけないというのだ。

個別に事業を積み上げてトップが議論する会社が多いと思うが、

時間効率が悪いし、間違った「選択と集中」が起きてしまう。

マーケット、競争相手、技術力、営業力をトップが冷徹に評価し、徹底的な収益改善をした上でないと、

将来性がある事業を簡単に切り捨てる愚を犯してしまう危険があるからだ。

前著「ビッグツリー」も面白かったが、本書も一気に読めるスピード感と現場智の迫力に満ちている。

編集長 尾中謙文

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