Archive for 8月, 2008

ぼくの本棚236:改革の哲学と戦略/構造改革のマネジメント by 加藤寛・竹中平蔵


26 8月

小泉改革を真の改革と呼ぶかは別にして、世の中が変わったことは確かだ。

「改革なくして未来はない」という言葉のリアリティも確かにある。

問題は、変化の兆しを受け入れ、国民が役人の不正や稚拙な改革に対し

毅然と立ち向かうパワーがあるかないかだ。

日本は自民党独裁が長く続いたため、それを補佐する官僚も必然的に錆付いた。

「自民党をぶっこわす」という響きが多くの国民に心地良かったのは、

様々な不正が公にさらされ、変化が起きる予感を感じたからだ。

本書では逆風の中、その中心となって不良債権処理を牽引した竹中平蔵と、

志を持ってポリシーウオッチを続ける加藤寛が

「なぜ小泉改革は成し遂げられたのか」詳細な戦いの現場と軌跡を語る。

官を動かし、政治を動かすには信念と実行力がなければできない。

あなたは改革を語る政治家の何を観察し、ウオッチしているだろうか。

編集長 尾中謙文

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編集局S

ぼくの本棚235:最高指導者の条件 by 李登輝


20 8月

国家を指揮するリーダーにあなたは何を求めるだろうか。

みのもんたのように、国民感情を捉えてすばやく行動することだろうか。

それとも、確固たる信念や哲学に基づいて諸外国と粘り強く交渉する姿だろうか。

いずれにせよ、首尾一貫した政治行動には強い意志や哲学が必要だ。

しかし今の日本のリーダーの姿は「はやい、うまい、安い」で流行った牛丼店の真逆、

つまり「遅い、まずい、高い」がぴったりだ。

李登輝は戦前、京都大学を出て日本兵として戦争に出兵した、

生粋のジャパンスピリッツを持つ台湾元総統だ。

「リーダーが最も緊急かつ重大という危機感をもって、

徹底的に取り組まなければならないのは、

国家アイデンティティの再構築という問題」と李登輝は言うが、

政治ごっこをやっている日本の政治家たちより、遥かにわかりやすいと感じるのは僕だけだろうか。

編集長 尾中謙文

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編集局S

ぼくの本棚234:世界は今日もヘンだった。 by トムソン・ロイター・グループ


13 8月

北島がオリンピック平泳ぎ100Mで金を穫った。

涙が止まらない顔はアテネで金を穫った時より爽やかだった。

過剰華美なオープニングで幕を開けた北京オリンピックは、

国勢を謳う中世のオペラのような凄さを感じたが、

感動的でヒューマンなライブを期待する世界の多くの人は、

さすがに花火の合成映像には少し違和感を覚えた。

ましてや開会式で歌った天使の微笑・少女さえもクチパクで、偽装少女だったとは!

2001年夏、モスクワのIOC 総会で五輪招致プレゼンをした時の、

「オリンピックを中国でしたい」と願ったあの中国人たちの純粋さはどこにいってしまったのか。

カナダのトムソンが買収した英国ロイターは、2500人の記者を持つ

世界最大のメディアで、かつ秘密結社だ。

ロイターは事実だけを報道する。

それは時として世界が仰天するほどおかしなことが多い。

詩人バイロンは「事実は小説より奇なり」と言ったが、本書にある、あまりにも奇妙な出来事に、

虚構のはずの小説より事実に違和感を感じるのは僕だけだろうか。

編集長 尾中謙文

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編集局S

ぼくの本棚233:熱き心 by 山本寛斎


08 8月

不安な世の中で、なんとも言えない嫌な事件が頻発しているが、あなたの中に熱き心は健在だろうか。

人間は誰もが必ず困難に直面する。

様々な不安が押しよせ、セルフコントロールできないとつぶされそうになる。

しかし、乗り越えられない苦しみや困難は与えられない、とキリストも言っている。

最後まであきらめなければ必ず道は開ける。

山本寛斎は日本を代表する最も「熱き心」を持ったファッションデザイナーだ。

1971年にロンドンでファッションショーを開いて以来、

世界中の人に夢というエネルギーを与え続けている。

過去すごかった人はたくさんいるが、今を語り続けられる人はそういない。

本書にはナマの寛斎の刺激が溢れている。

熱帯夜の残暑が続くが、生きる意欲や働く元気のない貴兄には本書をお薦めする。

編集長 尾中謙文

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編集局S