ぼくの本棚208:時の運 人の縁 by 野田一夫

09 4月

久しぶりに野田先生とお話をさせていただいた。

野田先生は日本を代表する智慧の巨人、フューチャーリストとして、

多くの経営者に高い志と、経済的合理性の心髄を植えつけた人だ。

またその一方で齢80を過ぎても、春風のような暖かさと、

わくわくどきどきするようなサプライズ感を常に持っている不思議な方だ。

このみごとなバランス感覚はどこから来るのか。

野田先生は「現実を直視すること」だという。

「現実の中に、常に未来への兆しがある」のだと。

野田先生は東大工学部から文学部に転じ、マックス・ウエーバーの社会科学を学んだ。

MITに国費で招かれ、カルチャーショックを受けたことがきっかけで、

帰国後、日本総研、ニュービジネス協議会、平河町クラブ、シティクラブ・オブ・東京、

多摩大学、宮城大学など、あらゆるジャンルの社会的事業を立ちあげた。

本書のタイトル通り、社会でイノベーションを起こすためには「時の運」を捉えるための物理的準備と、

「人の縁」に恵まれるための、気さくな人づき合いが不可欠だ。

野田先生が日本に紹介し、経営の神様といわれたピーター・ドラッカーとは、登山仲間の親友になった。

しかし本当のドラッカーは神様などではなく、

講演の壇上で裸足になるような、実に気さくな人だったという。

編集長 尾中謙文

にほんブログ村 本ブログへ

編集局S

Leave a Reply