ぼくの本棚200:空海の夢 by 松岡正剛

13 3月

空海は約1200年前31才の時、最澄とともに遣唐使として唐に渡り、

死後90年たって弘法大師の称号を醍醐天皇から与えられた、仏教史上、最も有名なお坊さんだ。

留学僧として20年修行するところをたった2年で様々な奥義を会得し、さっさと日本に帰って来てしまった。

エリート官僚・国費留学の最澄と違い、貧乏・私費留学の空海にとって、

一分一秒がいかに集約された時間だったかは容易に想像がつく。

43才の時に朝廷から高野山を賜り、金剛峯寺で即身仏になるまで厳しい修行を続けた。

大乗仏教として当時最も流行った密教(師が弟子に伝える)真言宗を開いたが、

最澄は天台宗を開いたのだから当時はさぞ密教が大ブームだったに違いない。

では空海がなぜ魅力的だったのか。松岡氏は

「仏教の要諦とは、せんじつめれば、いかに意識をコントロールできるかという点にかかっている」

といっている。人にとって謙虚に自戒し、それを持続させ、

智慧を受け容れることがいかに難しいかは、千年の時を経ても全く変わっていない。

編集長 尾中謙文

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