ぼくの本棚184:中年英語組/プリンストン大学のにわか教授 by 岸本周平

23 1月

アメリカでは意思表示をしないと生きていけない。

とりわけKY(空気を読む)に長けた日本人ほどこの洗礼を受けやすい。

黙っているとアホだと思われる。口べたな人でも言う時は驚くほどはっきりモノを言う。

多民族国家では奥ゆかしさなど存在しない。相手が目上であろうが容赦しない。

だからG7で日本が弱いのも頷ける。ネクタイをとりファーストネームで呼び合い、

本音で世界経済を語ろうとする雰囲気の中で、日本人は特にディベートに弱い。

本書はまったく英語がしゃべれない岸本氏が、

大蔵省の交流人事で研究員として赴任するところから始まる。

岸本氏が失敗を繰り返しながら、だんだん英語に慣れていく様子が生々しくライブ感がある。

「一瞬、頭が真っ白になった。慣れないことはしないに限る。

日本の常識は世界の非常識ということがあるとは分かっているような気がしていた」

中年で留学しなければならない人は、本書を読むと元気がでる。

ちなみに岸本氏は東大卒大蔵省の超エリート。

こんな人でもしゃべれない日本の英語教育への不満は、いったいどこにぶつけたらよいのだろうか。

編集長 尾中謙文

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