ぼくの本棚 153:経営に終わりはない by 藤沢武夫

03 10月

本田宗一郎が本当にやりたかった夢は、マン島TTレースに出てグランプリを獲得することだった。

TTレースとはツーリスト・トロフィーの略で、

何十万人もの観客がマン島に来てモーターサイクルの世界一を決めるレースだ。

昭和34年不景気で業績が悪化し、手形も落とせない状況の時、

あえて藤沢は本田をマン島に行かしたのだ。

「従業員に金をやるといっても金はないし、という状況での苦肉の策が

マン島のTTレース出場の夢だった」その2年後、

昭和36年には1位から5位まで独占することになるとはだれも予想だにしていなかった。

そうやって藤沢は本田宗一郎と二人三脚でバイク屋を世界企業に育て上げていく。

「本田はできない連中を多少ひっぱたいたかもしれないが、

そのひっぱたかれたのが、だいたい重役になっている。

遠くのほうから命令しているのではなく、まっさきに飛び出していって、自分の体で教える」

経営の本質が、実は社長の仕事に対する情熱が社員の敬意を生み、

社員の働く意欲を生み、会社がうまくいくのだということを本書は教えてくれる。

編集長 尾中謙文

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