Archive for 6月, 2007

ぼくの本棚 106:万博とストリップ by 荒俣宏


20 6月

「帝都物語」で稼いだお金を注ぎ込み

「世界大博物図鑑」を自費で(しかも毎日カップラーメンだけで凌いで!)編集した奇才、

荒俣氏の狂気を、僕はいつも羨望に近い眼差しで見ている。

本書は、大阪万博や筑波万博や愛知万博を知っている人には、

にわか信じられないようなエピソード満載だ。

なんと閑古鳥が鳴いていた国家イベントの万博が、ストリップ・ショーで黒字をだすようになったのだ!

「ストリップの起源は、シカゴのバラエティー劇場で、

体を激しく揺すりながら歌っていたコーラスガールが、偶然にも衣裳の肩ひもを引っかけてしまい、

乳房があらわになったという突発事件にあった。

その事故が、以外にも客の大喝采を浴びたために、そのコーラスガールは

毎夜わざと肩ひもが切れるように細工し、乳房を見せて人気を得たという。

彼女は、監視にきていた警官に何度も連行されたが、その芸をやめなかった」

女性が挑戦的で大胆なのは、いまに始まったことではない。

編集長 尾中謙文

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編集局

ぼくの本棚 105:ダイエットを医学する by 蒲原聖可


19 6月

医学的に肥満は非常に怖い病気だということが、本書を読むと実感する。

肥満自体、健康診断で医者から指摘されても、怖くもなんともないという人がほとんどだろう。

しかし現実には、内臓脂肪症候群が引き起こすのは、

内臓脂肪の過剰蓄積による「死の四重奏」と呼ばれる糖尿病、高脂血症、高血圧の合併症だ。

さらに進行すると、やがては脳梗塞や脳出血などの脳卒中も合併症として出てくるから、

時限爆弾をかかえているようなものだ。肥満はいまや地球規模で広がっている。

肥満と飢えに苦しむ人が同数の11億人もいる。

「ほっとけない」のは飢えに苦しむ人ばかりでは無くなってくる。

現に日本では、国家予算83兆円から、国民医療費32兆円のうち

数兆円が肥満のために使われている。

このまま肥満人口が増加すると、冗談ではなく、

国家予算を破たんさせる原因になるのは時間の問題かもしれない。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 104:クラウゼヴィッツの戦略思考 『戦争論』に学ぶリーダーシップと決断の本質 by ティーハ・フォン・ギーツイー


18 6月

Web2.0の時代になると、急にWeb1.0のビジネスが色褪せて行く。

あまりに急激に変化するため、Web1.0で成功した企業ほど、

変革意識が追いつかないまま、ビジネスも取り残されていく。

クラウゼヴィッツの「戦争論」は敗者から見た自己変革の書である。

時は18世紀後半、戦争における戦い方は激変期を迎え、

軍事的、政治的リーダーの思考法を転換することが急務だった。

戦争か平和か、攻撃か防御か、肉体力か精神力か、

相反する視点から弁証法的に選択を考えることこそが、自己変革を促す近道だった。

戦争は攻めるだけでなく、いかに備えるかという視点がないと勝てないからだ。

クラウゼヴィッツはナポレオンが祖国プロイセンを滅ぼし、

そのナポレオンすら、激変する時代に負けて没落していく様子を克明に描いた。

本書は現代の激変期にリーダーに必要な勇気や決断力について、気づきを与えてくれる良書だ。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 103:脳と仮想 by 茂木健一郎


15 6月

脳科学者・茂木健一郎氏の仮想、認知に関する考察は、

自分の脳の構造を客観視しているようで楽しい。

「ある体験から心に傷を受ける、ということを別の言葉で言い換えれば、

その体験によって生じた脳の中の神経細胞の活動によって、

脳が再編成を余儀なくされるということである」

日常で起きるあらゆる刺激は、その日が過ぎると不思議なほど覚えていない。

一週間前に食べた昼食など全く記憶に残って無いことが多い。

にも関わらず、クラッシックのコンサートで味わった感激や

美術館で一度しか観ていない美しい絵画は何年経っても色褪せず、

まるで昨日のことのように思い出せるのはなぜか。

「記憶の対象の取捨選択は、脳の扁桃体を中心とする情動系と、

海馬を中心とする記憶系の相互作用によって行われていると考えられる」

今までなかった体験や、新奇性があり自分にとって価値のある情報だけが、脳を傷つけるのだという。

「素晴らしい経験をすると、自らもそのような何かを生み出したくなる。

脳は傷つけられることがなければ、創造することもないのである」

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 102:転生の秘密/エドガー・ケイシー・レポート by ジナ・サーミナラ


14 6月

エドガー・ケイシーをご存じだろうか。

彼は自身が深い催眠状態の中で、医学的透視を行うフィジカル・リーディングと呼ばれる手法で、

前世における原因を探り当て、医学的指示をだした。

およそ常識人には考えにくい内容の、しかし生々しいリポートだ。

これを信じようと信じまいと、ケイシーはすでに難病や不治の病を数千人は治している。

本書は心理学者サーミナラによる、エドガー・ケイシーの22年間にわたる

催眠透視に関する、克明な分析研究書である。

さらに驚くのは、ケイシーはリーディングで、

しばしば紀元前一万年頃沈んだアトランティスについて触れている。

「フロリダ州マイアミのビミニ島はかつてアトランティスの山の峰であったと言っている。

彼はここの海底には、太陽エネルギーを捉えるために

円天井に水晶からなる特殊な装置をほどこした

アトランティス時代の立派な寺院が発見されるであろうと言っている。

リーディングによれば、アトランティスは今日のわれわれよりも

はるかに高い科学水準に達していたようである。

電気、ラジオ、テレビ、航空機、潜水艦、太陽エネルギー、

原子エネルギーの動力化などは彼らの間に高度に発達していた」

信じるかどうかは別にして、本書は1950年に初版された。

世界初、人工衛星の成功は1957年である。

言い忘れたが

「アトランティスはその巨大な力を濫用したために破滅した」

とケイシーは繰り返しリーディングの中で言っている。

編集長 尾中謙文

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