Archive for 4月, 2007

ぼくの本棚 68:フェルマーの最終定理 by サイモン・シン


20 4月

3世紀もの間解けなかった数学の問題「フェルマーの最終定理」は、

テーマ自体完全に理解できる人はほとんどいない。

問題の起源は古代ギリシャ、ピュタゴラスの定理に遡る。

ルネッサンス時代、近代数学の父と呼ばれたピエール・ド・フェルマーは、

2000年前ギリシャ人が問わなかった問題を問い、世界一の難問を生み出した。

アンドリュー・ワイルズは10歳の時に、町の図書館でこのパズルに遭遇した。

以来これを解くことが彼の夢となり、様々な試練を乗り越え、

30年後の1993年、ついにパズルを解くことに成功する。

本書は数世紀に渡り数学者を虜にした定理にチャレンジする数学者を捉え、

難解な定理を、あらゆる角度から克明に描いた良質なドキュメンタリーである。

編集長 尾中謙文

にほんブログ村 本ブログへ

編集局

ぼくの本棚 67:ブランド王国LVMHを創った男ベルナール・アルノー、語る by イヴ・メサロヴィッチ


19 4月

LVMHと聞いて「ははあ」と思った方はかなりのブランド通だ。

LVMHとはモエ・へネシー&ルイ・ヴィトンの頭文字を逆順にしたものだ。

LVMHはモエ・シャンドン、ドン・ペリニヨン、ヘネシー、ヴーヴ・クリコなどの銘酒が中心で、

ルイ・ヴィトン、ロエベ、セリーヌ、ベルルッティ、クリスチャン・ディオール、ジバンシー、

ケンゾー、クリチャン・ラクロワ、フェンディ、ダナ・キャラン、ゲルラン、タグ・ホイヤー、エベル、

ショーメなど世界中のあらゆるファッションブランドを傘下におさめ、その規模は1兆円を超える。

本書はブランド買収と再構築を中心にした、経営者アルノーへの徹底的なインタビューを試みた、

ブランドビジネスを目指す人のバイブルといえるだろう。

編集長 尾中謙文

にほんブログ村 本ブログへ

編集局

ぼくの本棚 66:自省録 by 中曽根康弘


18 4月

記憶に残る政治家とはどんな人物だろうか。優秀な人だろうか、無能な人だろうか。

例えば総理大臣ならと考えると、最近記憶に残っている人は中曽根康弘と小泉純一郎しかいない。

金丸氏以降、自民党が分裂し10年で10人の総理大臣を交替する事態が起き、

国民はそれ以降、政治に醒めてしまった。

過去の総理大臣をたどると吉田茂、岸信介、佐藤栄作、田中角栄など善悪は別にして、

記憶に残っているのは政策ではなく、その人柄だ。

本書では不世出のキャラクターをもつ中曽根氏の政治観が、余すところ無く描かれている。

総理大臣の資質を始めとした鋭い分析と大局観のある視点は一読に値する。

編集長 尾中謙文

にほんブログ村 本ブログへ

編集局

ぼくの本棚 65:戦争とゲーム理論の戦略思考 by 竹内靖雄


17 4月

以前、国政選挙の戦略を衆院選、参院選と立て続けにやったことがある。

運良く二回とも勝つことができたが、多変量解析からゲーム理論まで

世界中のあらゆる戦略を研究し尽くし、最適なものを実戦したからこそ成功したのだ。

本書はそうした過去からの戦略を学び、解釈し、整理するには絶好の書である。

戦略書における名言を遍しているのも良い。

戦略とは戦いを省くことで、理論はともかく、

無駄な戦いをしない計画こそが最も優れた戦略であることは言うまでもない。

編集長 尾中謙文

にほんブログ村 本ブログへ

編集局

ぼくの本棚 64:チェ・ゲバラ by イルダ・バリオ


16 4月

革命家チェ・ゲバラのことを耳にしたことがある人は多いはずだ。

チェの顔は知性があり、誇り高い自信と人なつこい魅力に満ち溢れている。

「酒は飲まない。タバコは吸う。女を好きにならないくらいなら、男をやめる。

だからといって、あるいはどんな理由があっても、

革命家としての任務を最後までまっとうできないならば、僕は革命家であることをやめる」

チェを少し紹介しておこう。

エルンスト・ゲバラ・デ・ラ・セルラはブエノスアイレスに生まれた。

『チェ』はキューバ人同志がつけたあだ名だ。

ブエノスアイレス大学を出て医者になるが、本好きの子供の頃から、

喘息のため父にスポーツを勧められ、水泳、乗馬、サッカー、ラグビー、

卓球、狩猟、飛行機の操縦、ゴルフに腕を上げた。

キューバ革命にゲリラの軍医として参加し、キューバ人革命家カストロと出会う。

ハバナで勝利した。

なぜチェが魅力的なのか。本書を読めばきっと味わうことができる。

編集長 尾中謙文

にほんブログ村 本ブログへ

編集局