Archive for 4月, 2007

ぼくの本棚 73:「パリ」の仕組み ファッションで頂点を保つ理由がここにある by 河村由仁夜


27 4月

パリコレでは良いデザイナーが育つ。それはファッション関係者だけでなく、

パリに住むフランス人の鋭く厳しい目によって叩かれ、昼夜洗練し続けるからだ。

パリのファッションを求める人達は、何世紀にも渡りデザイナーに、

教養、センス、服装史、服の構造に深い造詣を要求し、先端を極めてきた。

ごちゃごちゃしたディテールにごまかされない目と、常に時代をリードする新しい才能を求めるのだ。

欧米では豊富な知識を持つ評論家を、デザイナーが驚かすのは容易ではない。

尚且つデザイナーは文化の維持に貢献し、活性化できる人物でなければならない。

「東コレを特集記事として取り上げる欧米のファッション誌はほとんどない」

日本がこのままパリの真似をし続けるのは容易なことではない。

デザイナーの使命とは何なのだろうか。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 72:万物理論への道 Tシャツに描ける宇宙の原理 by ダン・フォーク


26 4月

サイエンスライターの中には科学と哲学を混同している人が多い。

特に量子論、現代物理学、宇宙の問題となると、

もはやサイエンスではなく、フィロソフィー・ライターになってしまう。

なぜか。ライターが興味深い科学テーマを、感覚印象だけで捉え、

自分のイメージと現実の往復をするうちに、事実や真実からどんどん離れていってしまう。

ミイラ取りがミイラになるわけだ。ダン・フォークは科学を冷静に捉え、

複雑な理論を出来る限り単純な法則に置き換えることができる、本質を見抜くライターだ。

本書は科学の最前線にある、物理学や宇宙の原理について、様々な角度から情報を探り、

著者が納得できる話だけを、読者にわかりやすく伝えようと格闘している姿が見える。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 71:ガネーシャの知恵 by 金井系一郎


25 4月

ガネーシャはインドで最も大衆から愛されている神だ。

象の顔を持ち、でっぷりと太っているメタボな様相だが、歓喜と創造をもたらし、成功を呼ぶ。

シヴァ神(破壊と生命の源)という気性の激しい二重神格の父とは正反対の、平民に優しい神なのだ。

しかも知性も金運もあるとくれば、大衆に愛されないわけがない。

しかし、本書はそうした現世利益とは無縁な人生訓を、

ガネーシャを通じた瞑想の中から得て、平易な言葉で著わした哲学書だ。

「生きることは行動すること」や「思ったことだけが実現する」ことなど、

諸事悩ましい出来事に、プラス思考で生きたいと考えている方にはもってこいの良書だ。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 70:イノベーターの条件 社会の絆をいかに創造するか by P・F・ドラッカー


24 4月

ドラッカーで「マネジメント」に目覚めた方は多いと思う。

もしドラッカーが存在しなかったら経済と哲学を繋ぐブリッジが無いまま、

経営者の多くは悩み続けたに違いない。

人間には社会における位置づけと役割があるとドラッカーは言う。

だからこそ、その枠組みの中で、目的、目標が生まれ、理念や理想が必要になる。

社会のために個人が存在するのではない。

社会の観点から個人の存在を見たり、逆に個人の観点から社会を合理的に理解する。

個人と社会の間に、機能上明確な関係が無ければならない、

というドラッカーの発想は20世紀の経営を飛躍的に発展させた。

むしろこれは発明に近い。

フロイト、ヒトラー、ケインズにも影響を与えた、「お金儲けの話」など無い思想に、

日本の若者は興味があるだろうか。

編集長 尾中謙文

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ぼくの本棚 69:世界を変えるお金の使い方 by 山本良一編


23 4月

新興市場で伸びている会社の人と話をすると、

500億とか1000億を儲けるとかいまだに威勢の良い話がでる。

市場の期待や株主の圧力にも問題があるのだろうが、売上スケール自体が目標になってしまい、

そのお金をどう使い、世の中にどう循環させるのかという話を聞いたためしが無い。

本書はそんな方々に是非読んでいただきたい。

しかも100円というわずかなお金で、世界に変化を与えることができる。

例えば100円で、ミャンマーの子供5人にワクチン接種を受けさせ、ポリオから守ることができる。

100円といえば日本ではお風呂を沸かすガス代だ。これなら自分にもできると思う。

例えば100円でアフガニスタンの子供5人に、国語や算数の教科書を提供できる。

こんな素敵な発想が次々に現れ、心が豊かになる本だ。

しかし本書を読み、考えるだけで行動できない人は、世界を変えることよりまず自分を変えることだ。

編集長 尾中謙文

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